2017/10/3
FUJIFILM X-E3レビュー
X-E1を2013年6月に購入し、4年が経過した2017年9月、X-E3が発売になりました。
X-E2の発売から4年近く、待望の後継機発売にテンション上がりすぎて発売日に購入してしまいました。ということで早速レビューしてみたいと思います。
まずはX-E1を振り返る
レンジファインダー機を彷彿とさせるクラシック寄りのスタイリング、単焦点をメインにラインナップしたレンズ群、フィルムメーカーならではのフィルムシミュレーション機能、これらの要素は銀塩時代から写真をやっていた自分の志向にぴったりでした。
カメラ自体は2012年11月に発売になっていたのですが、夏のボーナスが支給される6月まで待ったんですよね。ボディ単体とXF35mm F1.4合わせて10万円ちょっとでした。
フィルムシミュレーションのプロネガスタンダードが作り出す色とXF35mm F1.4の美しいボケ味に魅了され、これまでフィルムの中版カメラを使っていた自分がデジタルでの写真に一気にのめり込むことになりました。
その後2013年11月にX-E2が発売になるのですが、まだX-E1を購入したばかりだったこと、X-E2がナンバリング機にしてはマイナーアップデートに留まっていたこと、などを理由に購入を見送ったのでした。
素晴らしい写りに大満足のX-E1も長期間使っていると色々と不満が出てきます。大きくは2点。
オートフォーカスが遅い
XF 35mm F1.4のような駆動量が多いレンズでは顕著に遅いです。かつ低照度下でのフォーカスの迷いも多いです。
高感度に弱い
子どもが生まれてから室内での撮影が増えました。夜間などはISOを可能な限り上げて撮影するのですが、ISO1250より上に上げてしまうと画質の荒さが目立ってしまい、ディテールが損なわれてしまいます。
前置きが長くなってしまいましたが、これらの不満点がXE-3でどう改善されたのかを中心にレビューしてみたいと思います!
スタイリング
フロント
X-E1に比べ本体サイズが一回り小さくなりました。X-E1からX-E2はサイズ据え置きだったので今回もサイズは変わらないだろうなと思っていたのでX-E3のダウンサイジングは少し意外でした。なおX-E3ではこれまで搭載されてきた内蔵フラッシュが無くなりました。X-E1で内蔵フラッシュを使用したことが無かったので、小型化のためのフラッシュ非搭載は素晴らしい選択だと思います。
軍艦部
露出補正ダイヤルが±3までになりました。シャッタースピードダイヤルは今まで通りです。新しくオートモードのオンオフレバーが追加になっています。
個人的には使用頻度が高いISOダイヤルが新設されていれば嬉しかったのですが、コンパクトなX-E3では難しいですよね。
背面
X-E1に比べてかなりスッキリしました。一番大きな違いはジョイスティックの追加です。このスティックが十字キーになっており、メニューの選択から測距エリア切り替えなど、基本操作を司るデバイスになります。また、DRIVE、AE、AFが無くなりました。ボタンが無くなった代わりに背面モニタは大きくなっています。さらにこのモニタがタッチモニタになっており、無くなったボタンの機能はこのタッチモニタで補います。
がしかし、このタッチモニタが実に問題ありでした・・・。この部分は後で詳しく。
クリップオンストロボ
内蔵フラッシュが廃止された代わりにクリップオンストロボが付属します。ガイドナンバーは11です。バウンスは出来ません。
X-E3のここがいいね
オートフォーカス
オートフォーカスはかなり早くなりました。XF 35mm F1.4でもストレス無い早さになっています。XF23mm F2 WRのようなコンパクトなレンズではさらに早さを体感できます。さらに測距点が増えたこと、ジョイスティックで測距点を簡単に切り替えられることでピント合わせの精度は大きく向上しました。
高感度
X-E1ではISO1250が限界だと感じていた高感度はISO2000まで上げてもディティールが保たれていると感じるレベルになりました。
撮影間隔
内部処理が高速化したのか、撮影間隔がスピードアップしました。X-E1では撮影してからプレビューに表示されるまでワンテンポありましたが、X-E3では撮影後すぐ次の撮影に移れます。撮影間隔の短縮化のおかげでテンポの良い撮影が可能になりました。
ジョイスティック
ジョイスティックのおかげで操作性が向上しています。X-E1のように上下左右が独立していないので、指を離さずに操作が可能です。特にファインダーを覗きながらジョイスティックでAFエリアを操作できるのは大変操作性がよいです。
画質
ローパスレスのX-Trans CMOS IIIセンサーが作り出す画像は相変わらず素晴らしいです。プロネガスタンダードの落ち着いた絵作りも健在です。新しくフィルムシミュレーションに追加されたACROSはまだ試していないので、これから楽しんでみたいと思います。
X-E3のここがよくないね
タッチモニターの操作性がダメすぎる
今のところタッチモニターの操作性の悪さが目立ちすぎて、これ以外の不満点が出てきません・・・。一言で言うと反応が悪すぎます。タッチモニターを上下左右にフリック操作することでそれぞれに機能を割りあてることができます。ですが、フリックしてもフリックと認識されずタッチ操作が実行されてしまいます。タッチにシャッター機能を割り当てたところ、フリックで測光モード切り替えを呼び出したいのに、何回やってもタッチと認識されフリックするたびにシャッターが切られることに・・・。
タッチ操作を切り替えるボタンがモニターの右上にあるのですがボタンが小さすぎて押せません。。タッチデバイスのUIについて全く議論してないのではないかと疑ってしまうほどUIがダメすぎます。
タッチモニターの操作性があまりにもよくないので、タッチ操作をOFFにしてしまうことも考えましたが、せっかくの目玉機能を使わないというのもなんだか損した気分です。写真プレビュー時にピンチインピンチアウトで画像の拡大縮小が出来るのは確かに便利です。なんですが、電源ONのままカメラを首からぶら下げていると、体にモニタが触れた際にタッチ操作が発動してしまい設定が変わっていた・・・というイライラしてしまう事態が発生します。
タッチ操作を写真プレビュー時にだけ有効にする設定追加してくれないですかね。。切に願います。。
試し撮り
今回レンズは全てXF23mm F2.0 WRです。
こちらの2枚はISO2000。X-E1に比べて格段に高感度の画質が上がっています。
高感度での画質が上がった以外に大きな変化は正直感じませんでした。そう考えると絵作りの部分はすでにX-E1の時点で完成していたんですねえ。
もう少し使用してから再度X-E3のレビューをやってみたいと思います!