2016/5/22
Superchunk『Indoor Living』
Musicカテゴリ1発目はもちろん、ブログのタイトルにもなったSuperchunk6枚目のアルバム『Indoor Living』です。 かれらのアルバムの中でも1、2を争うほど大好きな1枚。
データ
リリース | 1997年 |
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レーベル | Merge |
トラックリスト |
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Superchunk転換期を迎える
1995年発表『Here's Where the Strings Come in』のパンク色の強い印象から一転して「Unbelievable Things」で静かに幕を開ける今作はSuperchunkの転換期とも呼べるアルバムです。
もちろんこれまでのSuperchunkのように元気いっぱいなパンキッシュな曲もあるのだけれど、そんな曲たちも過去作までの直線的なアプローチからよりアレンジの妙を生かしたような構成に変わってきている印象。元々フロントマンのMac McCaughan(マック・マッコーハン)はSuperchunkと並行して自身のソロプロジェクトPortastaticとしても活動しています。Portastaticはマック・マッコーハンの個人的な音楽趣味がより反映され、Superchunkよりも雑食性の高い音楽を展開してきました。今作での進化はPortastaticでの活動がSuperchunkに反映された結果かもしれませんね。
大人になった?Superchunk
アルバムタイトルにもなっている「Indoor Living」というフレーズは冒頭の「Unbelievable Things」で登場します。日本語訳が読みたくて最近わざわざ日本語盤を買いました。ですが、「Indoor Living」は「インドア・リヴィング」とそのままカタカナになっているだけで、いまいち意味がわからなかったんですよ・・・。ですが、少なくともステキなライフスタイルについての歌では無いようです。
それにしても冒頭の「Unbelievable Things」、3曲目の「Marquee」といいこのアルバムではスローテンポな曲がいいんですよねえ。正直このアルバムを始めて聴いた時は前記の2曲なんかは「地味だな」くらいに思っていたんですけど、自身が30歳を過ぎた今聴くとすごいしっくりくるんです。『Indoor Living』発表時マック・マッコーハンが30歳ですか。もしかしたらマックも「パンク一辺倒だと疲れるな」なんて考えてたんですかね。
Watery Handsが名曲過ぎる
まずはMVをご覧ください。
ほんとうにこの曲は何度聴いても最高ですわー。
ユーモアあふれるMVもいいですよね。一人だけノリノリのジョンがかわいい。
シンセが効果的に使われていたり、性急すぎないビートなど、この後に続く『Come Pick Me Up』、『Here's to Shutting Up 』の方向性を示した1曲である点も見逃せません。
バランスのとれた名盤
「Burn Last Sunday」や「European Medicine」などこれまでの作風を引き継ぐパワフルな曲だってもちろんちゃんと収録されています。静かに力強く聴かせるロックあり、パワーポップあり、パンクありとバランスのとれた今作はSuperchunkをこれから聴こうという方に強くお勧めしたいアルバムです。ですが、残念ながらApple Musicでは聴けないんですよね。ぜひこのアルバムもラインナップに追加してください!!