2016/5/30
カーネーション『アダムスキー』
中学1年生、12歳の夏に出会って以来、音楽を聴くことの楽しさを伝え続けてくれる偉大な存在、それがカーネーションなのです。『It's a Beautiful Day』リリース20周年に合わせてこのサイトのタイトルも「It's a Beautiful Day」にしようとずーっと考えていたんですよ。ですが実装作業が遅々として進まず、結局サイトのオープンが2015年に間に合わないことがわかって「Indoor Living」に変更したんですけど。
カーネーションは大好きなアルバムが多すぎてどこから紹介するか悩みましたが、やはり最新のリリースからいきましょう!
データ
リリース | 2015年 |
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レーベル | P-VINE |
トラックリスト (7インチ) |
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トラックリスト (特典ライブ音源) |
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3年ぶりの新曲はアナログ7インチ!
2012年の『SWEET ROMANCE』以降、トリビュート盤の発売、大森靖子のプロデュース、『It's a Beautiful Day』リリース20周年ライブなど相変わらず精力的に活動していたものの、スタジオレコーディングものとしては実に3年ぶりの新曲が『アダムスキー』。
そしてフォーマットはまさかのアナログ7インチ。とはいえ、デジタルでも聴けるようにダウンロードコードもついてきます。ただ、このダウンロードデータがすごい。7インチに収められた2曲の他にライブ音源とアダムスキーのHome Demoまでついてくる太っ腹。
やっぱりアナログはジャケがでかくていいですよね。物欲をおおいに満たしてくれますよ。
Space Is The Place
『アダムスキー』とは全然関係ないんですけど、とりあえず自分が知っている一番スペイシーな言葉を引っ張り出してきました。「Space Is The Place」はみんな大好きサン・ラの代表曲ですね。
「アダムスキー」「メテオ定食」とスペイシーな名前の2曲はカーネーションなりの宇宙を感じさせるサウンドに。「アダムスキー」は男臭くガレージロックしているんですが、そこにカメラ=万年筆のポップマエストロ佐藤優介がいい具合にチープなシンセをかぶせてきます。B面「メテオ定食」は一転してメロウな曲調。サビはこれぞカーネーション節!とでも呼びたくなるほどに完璧なポップミュージックです。こちらでも佐藤優介がいい仕事をしていますねー。
ジャケと曲名を見た瞬間なんとなく予感はしていたのですが、今回の『アダムスキー』は2000年リリース『LOVE SCULPTURE』に近い音作りです。
前作『SWEET ROMANCE』は2011年の震災後ということもあり、どうしても重たい空気の方が印象に残る作品だったので、今作のいい意味での「軽さ」は個人的に大歓迎。
『LOVE SCULPTURE』の先行シングル「REAL MAN」のMVを貼っておきましょう。なつかしいなあ!!
女子中学生が作詞した曲を50代のおじさん2人で歌ってみた
特典のライブ音源は定番曲が多いので、コアなファンにはちょっと物足りないかもしれません。裏返せば代表曲が多いので、初めて聴く人にとってはよい入門書になるのかも。そんなライブ音源の中で異彩を放っているのが「立入禁止」です。
「立入禁止」はうどん兄弟に直枝政広が提供した曲のセルフカバー。作曲は直枝さんですが作詞はうどん兄弟が担当しています。この歌詞がですね、すごくイイんですよ!
中学生という思春期真っ只中の胸キュンな感じが存分に発揮されてます。大好きな人を他の人に取られたくないという気持ちを“立ち入り禁止”と表現するセンスがいいじゃないですか。そして「EDO RIVER」の歌詞の引用もとても効果的ですよね。ワタクシ大変感心しましたよ。
ライブでは直枝さん太田さんが交互にボーカルをとります。そして女子中学生の世界観を50代のおじさんが堂々と歌い上げています。曲調はカーネーションらしいガレージソウルな仕上がりに。Apple Musicで聴けるのでぜひ。
うどん兄弟 『ラストアルバムvol.1』CM貼っておきますね。ダイジェスト版が聴けます。鈴木慶一、カメラ=万年筆提供曲もいいかんじです。
4年振りのアルバム『Multimodal Sentiment』発売決定!!
つい先日ニューアルバムのリリース情報が発表されました。2016年7月13日発売。タイトルは『Multimodal Sentiment』。なんとリリースは日本クラウン。久々にメジャーからのリリースですね。ジャケ、かっこいいです!
曲目を見る限り、過去最高に肩の力が抜けたアルバムに仕上がっている予感がします。やはりサウンド面は『アダムスキー』で示した方向性でしょうか。「アダムスキー」「メテオ定食」ともにAlbum Mixとあるので、もしかしたらガラッと変えてくる可能性もありますね。
詳しい情報はオフィシャルサイトをご覧ください。
http://www.carnation-web.com/news/2016/07/carnation-16th-album.html
新譜のリリースが楽しみでしょうがないこの感じ、音楽を聴き始めた頃のドキドキワクワク感を喚起させてくれるのはやはりカーネーションなのです。